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そして彼はヤミ金を抜けた

もう3年前以上になりますが、ある闇金業者の隆明君(仮名)が実際に体験した話だそうです。

別名、「うそつき隆ちゃん」とニックネームされた彼が言っていたことなんで、真偽のほどは分かりませんが、隆明君はこの出来事がきっかけでヤミ金を辞めたそうです。

ヤミ金、闇金、裏金…。
いろいろ呼び名はありますが、当時、隆明君はヤミ金事務所の使いパシリとして、裏金融のノウハウを勉強中でした。

気は弱いのに。顔は強面。そのため、取り立てや追いこみ要員として使われ、実際に凄んだ演技を見せることも何度かあったと言います。

そんな隆明君が、ある日、先輩2人とともに取り立てへ行きました。

昭和の名残りのあるアパートの1階には、まだ幼稚園児のような兄妹がいました。

部屋の中には食べるものはいっさいなく、服も汚れ、風呂にさえ入っていないような鼻をつく嫌な臭いがしたそうです。

隆明君は「とーちゃんやかーちゃんはどこへ行ったんだ?」と尋ねたそうですが、「ずっといない。お腹すいた」と男の子。

「何食ってたんだ?」って聞いたら、上の子は下をむいて泣き、下の子が「こっち」って手を引いてアパートの隣にある農産品直売所の裏に俺を連れて行ったそうです。

そこで見たものは、売れ残って腐りかけたミカンやしおれてしまったホウレン草に、賞味期限の過ぎたうどん玉でした。

女の子は、腐ったミカンを指さして「これ食べたの」と言ったそうです。

取り立てに行ったのに、幼い兄妹を目の当たりにして隆明君たち3人は言葉を失ったとか…。

先輩の一人は、すぐに食べ物と洋服を買ってきて、もう一人は、お風呂に入れてやったといいます。

そして隆明君は施設に連絡して、職員に来てもらったそうです。
連れていかれる時に「ありがとう」と隆明君たちに向って兄妹は言ったとのことですが、子どもを捨てるほど、自分たちが親を追い詰めたんだ…という念にかられてしまいました。

その後、隆明君と先輩の一人は、ヤミ金稼業を抜けたそうです。

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